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2013年8月19日

UNLUCKY

IMG_4453.jpg

今回は折角皆様に喜んで頂いた二位表彰だったにも関わらず「失格」という
最悪の結果で皆さんの期待を裏切ってしまい申し訳ありませんでした。

色々と情報が交錯しておりますが、我々とGTAさんしか知らない内容になり
ますので、当本人として包み隠さずそのままご報告させて頂きます。

二位表彰台GET!そして表彰式終了後車検場で車検を受けました。

そこではレギュレーション通りの車重や車高になってるのか、とか
ホモロゲーションに記載されていないPARTSは使われていないか等のチェック
を受けるのですが、その中にエンジンストップと言う項目がございます。
いつもよく話題に出るリストリクター(吸気口)を棒の先が球体になっている
工具を押し付け、エンジン内に一切空気が入らない状態にしてエンジンが、ちゃ
んとストップするかどうかのチェックです。

これでエンジンストップしない場合はルールで定められたリストリクター以外
の場所から空気を吸入しているという判断で失格になってしまうのです。

勿論、我々は一切不正なこともルール違反もおこしておりません!

では何故こうなったのかと申しますと、我々のエアリストリクターはファンネ
ル(空気を吸気する本体)はアルミニウム製で(BOPが変わってもすぐ変えら
れる様に)その土台が軽量かつ高剛性なドライカーボン製になっております。

そして、その二つを二液混合の接着剤で接着してある構造なのですが、今回こ
の接着剤がレース後剥がれておりました。公開しちゃいけないと言われている
画像をあえて公開致しますが右側から左側に向けて空気が入ります。板状のカ
ーボンの裏側(左側)とアルミ製ファンネルを接着しておるのですが、ほんの
ちょっと指で押しただけで浮いてしまっている様子がよくお判りになると思いま
す。これが今回の失格になった理由です。

右側の僕の指で押している部分を先端に球が付いた棒で塞ぎ(若干押す)エン
ジンが止まるかどうか判断されたのですが、押されれば接着が剥がれてますか
らそこに隙間が出来、当然エンジン内に少しは空気が入ってしまい最新のコン
ピュータ管理によりギリギリエンジンが掛かったままの状態をKEEPされます。
「通常の走行では(玉付き棒で押すような)そんな力はかからない」
「理論上ここが剥がれているからと言って全く速さには伝わらない」
我々も色んな抗議をしました。
でもGTAさんでは一切その意見は聞く耳すら持たれず「失格」となってしまい
ました。勿論FIA承認のこのPARTSの接着がもう少し強かったらとは少し思い
ます。でもこのリストリクターって前戦の菅生から使い始めたもので、まだ一月
弱しか経っておりません。ですから交換サイクル以上使っているワケでは無く
まだまだこれからって言うパーツでした。なのにこれが剥離してしまい今回の
失格に繋がりました。理由は四つ考えられます。

1.うちに来たこのパーツがたまたまた接着力が不足していた。
2.このパーツ自体の設計・構造が弱すぎる。
3.今や世界一暑いと言われる鈴鹿1000kmの熱で接着剤が溶けた。
4.運搬中等にこのパーツに想定外の力が加わった。

僕個人の意見としては3か4があやしいかなと思っています。

クルマのパーツって想定している方向以外から掛かる力に対しては想像以上に
弱いんです。薄っぺらなダンボールでヨーロッパから我らが日本まで運ばれて
いる途中で、この荷物の上に大型のアタッシュケース(ZERO,RIMOWA等)が
重ねられたか、はたまた誰も見ていない所で投げ込まれたり踏んづけられたり
する事って多いそうですよね。

いずれにしろ、このパーツのアルミとカーボンの接着が溶けてそこからエアー
が侵入してしまい(車検時)本来ストップするはずのエンジンが止まらなか
ったのが失格になった原因です。

このパーツはシッカリとF-1も管理しているFIAの公認パーツです。
それがこんな形で簡単に剥がれ、あんなに苦労してみんなで努力して。最後に
はドイツから強力なDrivere&Enginnerまで巻き込んでの失格理由がコレです。
わかるヒトが見ればここが剥がれても1mm足りとも速さには繋がらない事は明
らかです。でもこれで失格となったのが真実です。

ご理解いただけましたでしょうか?

我々は胸を張って不正な事は致しておりません。
一切加工や補強を施すことの許されないFIA公認パーツをそのまま作業ミス等
なく取り付け、たった一ヶ月後に接着剤が剥がれてしまった事によりみんなの
努力や感動が泡のように消えてしまいました。

理由はどうあれ今回のレースで皆様のお気持ちに傷を付けてしまい誠に申し
訳ありませんでした。今回、前回とノーポイントに終わってしまいましたが
まだまだ"Never Give Up,Tohhoku"のスローガンのとおり、諦めずに
チャンピオンを狙っていきたいと思います。

熱い応援有難うございました。